先生の考え

私が骨格のねじれを研究するようになった理由

文:ミトン先生(骨格ねじれ研究所)

骨格ねじれ研究所では、私が自分の身体を何年も観察し、試行錯誤してたどり着いた問いを、写真や動作、これまでの研究と照らし合わせて確かめています。できあがった治療の理論を売っているわけではありません。

姿見と骨格模型を描いた生成スケッチです。

子どもの頃の記憶と、長年の違和感

子どもの頃、公園のうんていの上を歩いていて、そこから落ちた記憶があります。高さは1.7メートルほどで、首や頭の側から落ちたと記憶しています。それが今の身体と関係しているのかは分かりません。ただ、「自分の身体はどこかねじれている」と感じるようになった出発点として、この記憶はずっと残っています。

環椎(C1)と軸椎(C2)の位置
公園のうんていの上を歩いていた子どもがバランスを崩し、落ち始めた記憶を描いたスケッチ
幼少期、公園のうんていの上を歩いていた際に落ちた記憶を もとにした生成スケッチ。実際の事故場面をそのまま再現したものではありません。

もう一つ、子どもの頃はちゃぶ台で食事をするとき、正座をさせられていました。長く同じ姿勢を取っていたことが、膝のねじれの感覚に関係したのではないかというのも、今持っている仮説の一つです。正座と今の膝の状態の因果関係は確かめられていません。

大腿骨・膝蓋骨・脛骨・腓骨の位置
ちゃぶ台で食事をしながら正座していた幼少期の記憶を描いたスケッチ
幼い頃、ちゃぶ台で食事をしながら正座していた記憶をもとにした生成スケッチ。

顎も、小学生の頃から少し上がり気味だった感覚があります。最近は、自分の感覚では身体の歪みが整ってきて、以前より顎を引けるようになりました。振り返ると、骨盤、背中、肩甲骨、首、そして首と頭蓋骨の接続部までつながるねじれが関係していたのではないかと考えています。ただ、これは私自身の経過から考えた仮説で、測定や診断で原因を確かめたわけではありません。

肩まわり・背中・上腕の動きのつながり(背面の模式図)

外から見て分かるほどではありませんが、自分の感覚では、背骨と肩が45度ぐらいずれているような感じが長年ありました。測った数字ではなく、内側から感じていた角度です。鏡の前に立つたびに、その感じがありました。

30代半ばからの不調

30代半ばごろから、不調を強く感じるようになりました。骨盤が後ろへ傾いていく感じや、背中と首が前へ出ていく感じがありました。放っておける段階ではないと思い、いろいろ試し始めました。

まず整体に通いました。最初の整体では週1回ほどでよいと言われましたが、自分から頼んで週2〜3回のペースにしてもらいました。途中からは別の整体にも並行して通いました。通った期間は、最初の整体が2年半、もう一つの整体が3年7か月です。それでも、私が期待していた変化は十分には感じられませんでした。施術の内容を客観的に評価したわけではないので、整体そのものを否定するつもりはありません。私の場合は、受けるだけでは変わらなかった、というのが正直な実感です。

次に筋力トレーニングを始めました。Anytimeなどのジムに通い、筋力と見た目は確かによくなったと感じました。それでも、硬さや左右差、不調そのものには、十分な変化を感じませんでした。筋トレを否定したいわけではありません。私の中では、筋肉を強くすることと、ねじれの感覚が変わることは、別の問題でした。

2つの整体に通った記録は、『O脚を直したくて始めた姿勢矯正系整体通院日記』(2年半)と『首の痛みから始めた筋膜系整体通院日記』(3年7か月)にまとめています。

ダンスで知った「分けて動かす」こと

転機はダンスでした。続けるうちに、首・胸・肩などを分けて動かすアイソレーションに取り組むようになりました。最初は格好よく見せるための技術だと思っていましたが、実際にやってみると、狙った部位だけを動かすには、動く範囲と、身体の中を細かくコントロールする力がいると分かりました。

鏡を見ながら、動く範囲と左右差を観察しました。ただ踊っているだけでは変わりにくい、と私は感じています。YouTubeでダンスや整体の解説もたくさん見ました。dancezonekoさんの動画なども参考にしましたが、科学的に正しいかを確かめたわけではありません。強い力を試したこともあります。ただ、その安全性も必要性も未確認なので、これは誰にも勧めません。

姿見2台の前で見えてきたこと

もっとよく観察するために、記憶では2メートル級の大きな姿見を買い、自宅に2台置きました。いくつかの方向から、何度も自分の身体を映しました。そうして分かった左右差には、たとえば次のようなものがあります。

  • 胸郭は左へは回しやすいのに、右へは回しにくい
  • 片側の肩が引っかかる
  • 腰・骨盤の片側が高い
  • 歩くとき、左右の脚・膝・足への荷重が違う

どれも、角度や荷重の量、原因はまだ確かめられていません。それでも、これらの感じから、一部の筋肉だけを見ていても足りず、頭、胸郭、肩甲帯、背骨、骨盤、膝、足元のお互いの向きと連動を合わせて見る必要があるのではないか、と考えるようになりました。

今考えている二つの仮説

今、私が立てている仮説は二つあります。一つは、骨や関節を一つずつ自由に動かせるようにする「分離運動」です。もう一つは、身体の中を自分で制御して、反対方向へ導く「ねじり返す操作」です。

どちらも、確立した治療法ではありません。再現性も、安全性も、仕組みも、これから確かめていく段階の仮説です。骨を本来の位置に戻せるとも、誰にでも効くとも言えません。今の段階では、私自身の長い観察から、この問いが生まれた、としか言えません。

これから

研究所という名前にしたのは、この問いを検証していきたいからです。長い観察と試行錯誤から生まれた仮説を、写真や動作、これまでの研究と照らし合わせて、一つずつ確かめていきます。その途中の経過も、このサイトに載せていきます。

出典と位置づけ

  • 本文の事実関係は、ミトン先生本人の経験に基づいています。
  • 参考にした動画チャンネル:dancezoneko(YouTube)
  • 本文は個人の経験と、そこから生まれた研究仮説の記録です。 医学的な因果関係や一般的な効果を示す資料ではありません。

このサイトの記事は、ミトン先生の体験と研究所の考えを記録したものです。方針の全文はサイトの方針をご覧ください。